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中国農村学校 毎日60校が閉鎖

2012年11月19日

 【新唐人2012年11月20日付ニュース】近日、北京では“農村教育高峰論壇”が開かれ、調査報告書を発表。それによると、中国の農村部では毎日平均小学校63校、教学スポット30箇所、中学校3校が閉鎖。1時間ごとに4校の農村学校が消えている計算になります。人口過密の都市部と裏腹に農村部では過疎問題が深刻化し、子供たちの通学問題は早急な解決を待っています。

 
報告書によると、2000年から2010年までの10年間、中国の農村部の小学校は半減し、中学校は25%減少、教学スポットは6割減っています。10年間で農村部の小学生は3000万人減少し、中学生は1600万人減少しています。
 
2001年より、いわゆる“教育資源の節約”と“地方政府の財政圧力軽減”のため、当局は農村学校の閉鎖と合併を始め、名目上は“農村教育の現代化実現”を謳(うた)っています。その結果、農村部では多くの学校がなくなり、複数の村に学校がひとつしかなく、子供たちは数十キロ離れたところの学校に通うはめになりました。
 
各地では定員オーバーの“ブラック・スクールバス”が現れ、交通事故による死亡事件が頻発しています。安全のため、多くの親は子供を寄宿学校に入れるしかありませんが、費用が負担できない多くの農村家庭は子供を退学させるしかありません。
 
報告書はまた、子供たちの学校が遠い、費用が高い、学校に行けないなどの問題の主な原因は、学校の過度な閉鎖と合併だと指摘しています。
 
北京の教師 楊賀民さん
「学校の閉鎖と合併の後、スクールバスが間に合わず、通学が不便になりました。これは政府の問題です。政府は承諾だけして行動はありません。矛盾を造りだしたのも政府で、解決できないのも政府です」
 
湖北省麻城市順河鎮林店村 陳さん
「(寄宿舎の)条件も悪いです。夜になってもお湯もなく、飲み水さえない時もあります。教室にはミネラルウォーターが1日1本しかなく、飲み終わったらもうないのです。子供たちも大変で勉強などできません。みな苦しいのに授業なんかできますか」
 
過去10年間、中国では毎日平均63校の小学校、30箇所の教学スポット、3校の中学校が消えています。1時間ごとに4校の農村学校がなくなっている計算になります。ある教師は、農村の子供たちの学校に行けない問題も解決できない中国が、農村教育の現代化の実現なんて、まったく論外だと嘆きます。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)
 

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